小説「サンザシの恋」は1970年代の中国農村が舞台。共に都市から来た女子高校生と青年が恋に落ちるが、階級闘争が吹き荒れ人間性が抑圧された状況下で、2人は禁欲的な愛を貫く。青年は白血病を患い、最後まで一線を越えずに約半年後に死んでしまう。
小説は実話に基づいており、主人公のモデルとなった米国在住の女性の日記を基にネット作家、艾米氏が作品化。9月に本としても出版され、約16万部売れる人気小説になった。
「涙なしでは読めない、史上最も清潔な愛だ」。ことし初めネット文壇で公表されると、たちまち反響が拡大。「愛のない性はんらん時代から、性のない革命時代に戻りたい」(作家、馬策氏)、「人間の深層にある純真な心を呼び覚ます」(映画監督、陸川氏)など著名人も次々論評を発表。改革・開放路線で性の開放が進んだ時代にあって新鮮な衝撃となった。
しかし、自らの性体験を描いて有名になった女性作家の春樹氏(24)は「50年代、60年代生まれは新しい時代に不満で、主人公らを道徳的な偶像にしたいのだ」と賛美派をこき下ろし、性のない愛情は「変態」と言い切った。別の若手は「純潔は“肉欲”小説に飽きた成り金の趣味だ」と批判する。
主人公のモデルの女性は後書きで「毎日数万人が意見をネットに書き込んでくれて、天上にいる老三(死んだ青年の愛称)は満足だろう」と記している。(共同)
ZAKZAK 2007/11/26
純愛なんてムリだよね